生食用の生牡蠣は安全?

そもそも牡蠣はなぜ汚染されるのか?

ノロウイルスを含む糞便や嘔吐物が下水等を通じて河川に流れ込み、牡蠣の中に蓄積されます。牡蠣は一日約200リットルの海水を吸い込み成長します。この際に、プランクトンとウイルスを体に取込み、海水を排出することでウイルスが濃縮していきます。牡蠣に取り込まれたノロウイルスは1ヶ月以上は感染力を維持できると考えられています。
ノロウイルスは粒径が小さいため、下水処理場でもノロウイルスを除去する仕組みとなってはいません。なお、下水道の普及率(2015年3月)は、牡蠣の代表的な産地の岩手県56%、宮城県79%、広島県72%となっています。

鮮度が良くてもノロウイルスのリスクがある

ノロウイルスは人間の中のみで増殖すると言われており、牡蠣の中では増殖はしません。したがって、鮮度が良くてもウイルスを蓄積している牡蠣を食べればノロウイルスに感染します。

安全な牡蠣の見分け方

安全な牡蠣の見分け方は残念ながらありません。ただし、生で食べる場合は「生食用かき」を必ず選択してください。「加熱用かき」は絶対に生で食べてはいけません。しかし、『生カキに関するノロウイルスの基準はありませんので、「生食用」と表示されたものであっても安全とは言えないのが現状です』和歌山県の見解として示されています。
ただし、広島県や宮城県では、ノロウイルスを検査し、陽性となった場合は生食用としての出荷停止をする自主的な基準を設けています。

「生食用かき」と「加熱用かき」の違い

「生食用かき」と「加熱用かき」の違いは、指定海域で採取されたものかどうかによります。汚染が比較的少ない海域を指定海域としています。他に、条件付指定海域として採取したかきを人工浄化(おおむね20時間換水)することで生食用かきとして出荷できる海域もあります。
ただし、指定海域でも2016年12月に宮城県内で水揚げされた牡蠣からノロウイルスが検出された事例もあり、指定海域であっても汚染される事例もあります。